022「マンガでわかるドローンセミナー&学校説明会」は大赤字です。
ドローン大学校に入校する前には、先ず「マンガでわかるドローンセミナー」という学校説明会を兼ねた4時間のドローンビジネスセミナーを聴講いただいています。このセミナーでお話することは、僕の著書「マンガでわかるドローン」に記載したことが大半で、以前はドローン大学校に入校いただいた方に向けて「ドローンビジネス」というタイトルでお話ししていたコンテンツに近いものです。しかし、ドローンをはじめる前の方にドローンビジネスの可能性を知っていただくことでドローンの世界に入ってくる方も増えるだろうし、ルールや規制のご説明をすることで少しでもドローンの不法使用が減るなら、日本のドローン産業の後押しをすることになると考え、これまで2,000人以上の方に受講いただきました。新型コロナウイルスの感染が拡大する前は、数十人の方を集めてセミナーを行っていましたが、さすがにそれだけの人数のリアルセミナーを開催するわけにも行かず、ここ約2年は最大3名でオープンスペースで開催しています。
よく「何故オンラインでセミナーを行わないんですか?」と質問を受けることがありますが、その理由には「裏の理由」があるからです。その「裏の理由」とは「入校生を選択する面接」だと思っているからです。「偉そうなことを言うな」と言われるかも知れませんが、それは僕自身や弊校のためだけではありません。2016年の開校当時は「一人でも多くの方に入校してもらいたい」と考えていましたが、最近は「既に修了した600名超の修了生のご迷惑になる方に入校いただきたくない」と考えるようになりました。600名超の修了生さんの中には誰ひとりとして人にご紹介できない人はいません。それくらい素晴らしい方々で構成しているのが「ドローン大学校修了生コミニュティ」です。そこに一人でも異端者が入れば一番迷惑するのが修了生さんです。それを防ぎたいと考えています。
連絡もなくセミナーに来ない方(ノーショー(No Show)といっています)、遅刻してくる方、筆記用具やメモも持参せず学ぶ姿勢がない方などは、ご入校のお誘いをしません。さらに他のドローンスクールは無料で学校説明会を開催しているのに対し、ドローン大学校は5,000円(税込)の受講料をいただいています。それだけの費用を払ってでも「ドローンビジネスを知りたい」、「ドローン大学校に入校したい」という意欲的な方に入校いただきたいと考えているからです。
5,000円(税込)の受講料は儲けのため?と思っている方もいらっしゃいますが、ビジネスセンスがある方なら5,000円(税込)の受講料を頂いても赤字であることは感じておられます。例えば、博多でセミナーを行う際に僕が東京から行けば、新幹線代は往復で61,300円、前泊も必要なのでホテル代が約10,000円、そこにセミナー会場費(家賃)が約10,000円、受付等を行ってくれるスタッフの日当が約8,000円、僕の人件費や食費を除いても約90,000円必要です。1日2回のセミナーで各3名の聴講者さんが居たとして6名で30,000円の売上になりますが、僕の著書「マンガでわかるドローン ¥2,420(税込)」をテキストとして含んでいるので、弊校の利益は16,000円程度になります。つまり、一日2回のセミナーを行うたびに約74,000円の赤字です。それだけの赤字を出しても何故ご入校される前の方にセミナーを行うかというと、冒頭から書かせていただいた通り、第一に「ひとりでも多くの方にドローンビジネスの可能性を知っていただくため」、第二に「少しでもドローンの不法使用を減らすため」、第三に「ドローン大学校修了生コミュニティに異端者を入れないため」だからです。この思考は今後も継続したいと考えています。