024 後悔しないドロースクールの選び方!
2022年12月の航空法改正によりドローンの国家ライセンスに注目が集まっています。「国家ライセンス」というだけあって容易に取得できるものではなく、多くの方がドローンスクールへの入校をご検討されているようです。そこで今回は「選ぶべきドロースクールを選ぶ簡単な方法」を解説します。
❶ 国土交通省航空局登録講習機関を選べ!
ひとまとめに「ドローンスクール」といっても、じつは以下の3種類のスクールがあります。
① 国土交通省や民間資格団体と関係のないスクール
② 国土交通省航空局HP掲載講習団体
③ 国土交通省航空局登録講習機関
① 「国土交通省や民間資格団体と関係のないスクール」とは、民間資格や国家ライセンスといった「資格取得を目的としたスクール」ではなく、単に知識や技術をご指導するスクールです。ドローンの操縦に必要な知識や技術を習得したのちに、農薬散布・測量・点検といった専門的知識を得る目的のスクールが多いので、国家ライセンス取得を目標とお考えの方が選ぶべきスクールではありません。
② 「国土交通省航空局HP掲載講習団体」とは、航空局HPに掲載するための必要な審査基準をクリアした団体となります。(国土交通省航空局HPより引用*)この「航空局HP掲載講習団体はHPに掲載するための必要な審査基準」とは、無人航空機の飛行に関する許可・承認を得る申請に必要な「無人航空機を飛行させる者に関する飛行経歴・知識・能力確認書(様式3)**」の飛行経歴・知識・能力を習得できることが審査基準となります。このスクールの修了試験に合格することで「無人航空機を飛行させる者に関する飛行経歴・知識・能力確認書(様式3)**」の確認結果が全て「適」になったと解釈し、民間資格の交付を受けることができ、無人航空機の飛行に関する許可・承認を得る申請ができます。
https://www.uapc.dips.mlit.go.jp/contents/org-lic/question_RTI.html
https://www.pref.chiba.lg.jp/keisei/jisshoujikkenn/drone/documents/betten08.pdf
③ 「国土交通省航空局登録講習機関」とは、航空法に基づく登録を受けた機関であり、当該機関の運営や学科試験及び実地試験に関する講習内容の一定水準確保に係る講師や施設・設備等の要件を設け、これに適合する機関を登録(登録講習機関)することとし登録講習機関において課程を修了した者については、国家試験(実地試験)の全部を免除することができます。(国土交通省航空局HPより引用*)
つまり、このスクールの修了試験に合格することで国家ライセンス取得のための実地試験が免除になります。つまり、自動車免許教習所と同じように試験場で学科試験に合格するだけで国家ライセンスが取得できます。あなたが国家ライセンス取得のためにドローンスクールを探しているのであれば「国土交通省航空局登録講習機関」を選んでください。ドローンスクールのホームページや広告を見る際は、まず「国土交通省航空局登録講習機関」であるか否かを確認してください。
❷ インターネットの検索記事を参考にするな!
ドローンスクールを探す際にインターネットで「ドローンスクール」「資格」などのワードで検索して上位にある記事を読んでいませんか?検索で上位にある記事は「良い記事」ではなく「広告費をかけている記事」です。そのほとんどはドローンスクールが運営するサイトです。多くの学校を紹介しているように見えて、結局「自分の学校が一番」と云う内容になっている「平成に流行ったステマ(ステルスマーケティング)宣伝広告記事」です。広告にお金を賭けていると云うことは入校生が思ったように集まっていないわけですから要注意です。
❸ キュレーションサイト(まとめサイト)は嘘ばかり!
上記の「インターネットの検索記事を参考にするな!」でも書きましたが、特にキュレーションサイト(まとめサイト)は絶対に参考にしないでください。キュレーションサイト(まとめサイト)の運用者は、ドローンスクールから広告費を得て記事を書いてるケースが多いです。つまり内容に関係なく、広告費が高いスクールが上位にくるシステムになっています。最近ではドローンのニュースサイトでさえ「お金を払ってくれれば記事にするよ」と云った風潮があります。
また「国土交通省航空局登録講習機関」は2023年の春から開校(開講)しましたが、それまでとは全くカリキュラムが変わっています。しかし殆どのキュレーションサイト(まとめサイト)の記事はその前に取材した記事ばかりです。いつ取材した内容なのか?取材日の記載がない記事は先ず現在とは異なると考えてください。
❹ 過去の開講実績を写真(ホームページ)で確認せよ!
先の開講スケジュールを掲載するドローンスクールのサイトは多いですが、見るべきところは過去の開講実績です。開講できるだけの入校生が確保できていればコンスタントに開講できているはずです。それが事実であれば開講の様子を画像に残しサイトに掲載しているハズです。しかも同じ制服を着る講師ばかりでなく、入校生がたくさん写っている画像があるハズです。集合写真のないスクール、過去の開講実績の投稿がないスクールは避けてください。
❺ キャンペーンやギフト券が貰えるスクールは避けろ!
開校記念・◯◯周年記念と理由をつけて、キャンペーンを設け入校金や受講料を値引きしていたり、JCBギフトカードのようなクレジット会社の商品券をプレゼントしているスクールを見かけます。内容が良くて入校生を集められているスクールであれば、値引きや返金などをするでしょうか?また入校生を集められているスクールであれば、値引きや返金などに予算を回すのではなく講師の育成や施設の充実に予算を回すのではないでしょうか?キャンペーンやギフト券が貰える学校は避けてください。
❻ 屋内(体育館等)で実地を行うスクールは避けろ!
国家ライセンスである「無人航空機操縦者技能証明書(二等)」の実地修了審査は屋内(体育館等)で、できる定めになっているので、無人航空機操縦者技能証明書(二等)取得を目指すスクールが、屋内(体育館等)で実地(操縦練習)することは適法です。しかしドローンスクールを修了したら、どんな環境でドローンを操縦するか?想像してください。ほとんどの方が風のある屋外でドローンを操縦します。ですから屋内(体育館等)で実地を行うスクールに入校してしまうと、修了後全く経験のない環境で初めてドローンを操縦することになります。自動車教習所であれば校内コース(仮免許)状態と同等ということになります。屋内(体育館等)で実地を行うスクールは避けてください。
今回は、ドローンビギナー(初心者)さんでも、ドローンスクールのホームページを見ただけで、良いドローンスクールなのか?悪いドローンスクールなのか?が見分けられる方法を解説しました。この記事があなたのドローンスクール選びの参考になれば幸いです。